当院の治療方針について

健康保険診療の限界

材料について

現在の日本の保険診療は、昭和20年代後半から30年代前半に制定された治療・材料で行われています。

皆さんが「銀歯」と呼んでいるインレーといわれる金属素材は、アマルガム・銀・ニッケル・金銀パラジウム合金です。これらどの金属も口腔内の酸・アルカリによって溶け、金属アレルギーを発症させる要因となります。

また、接着しているセメントも溶けることによって隙間が生じ、治療後数年で虫歯が再発します。因みにヨーロッパ・アメリカ(州による)では歯科治療には使用禁止の金属です。

では何故、日本の保険治療は安全な金属にしないのでしょう?

銀歯

日本の遅れた歯科医療

それは、安価で害のない金属は存在しないからです。
保険診療とは、最低基準の診療を指し、しかも、最初に述べたように、日本が第二次世界大戦敗戦後の復興期に採択したものが、変わらず現在に至っています。戦後76年が経過し、あらゆるものが進化しているにも関わらず、歯科の保険診療は昭和30年代のままということなのです。

最近は、金属に代わり「CRレジン」という充填材が使用されますが、咬合力に耐えられない・温度による膨張・収縮が激しいため、充填材が剥がれ、2~3年で再び虫歯になるケースが多くみられます。また、ヨーロッパでは多用されている「セラミックス(保険適用外)」は、寸法が不正確で、20~30マイクロ程の隙間が出来、厚みが3ミリ以上必要とするため神経に刺激が起こるので、セメントで補う処置が必要です。しかし5年程度でセメントが溶け、虫歯になる可能性が高くなります。溶けないセメントは存在しない・口腔内は酸・アルカリであることからこの素材が最適でないことをご理解いただけると思います。

それでは、どの金属が治療に適しているのでしょう。

治療に適した金属

人体との親和性が高いといわれる「チタン」も良いですが、溶解温度が高い1,668℃の為に変形が大きくなり、また、塩で溶けるという致命的な弱点があります。お食事で塩を排除することは難しいので、この選択肢は消えると考えます。

そこで当院では、「ゴールド(金)」を推奨しています。

金(24K)は、王水という濃塩酸・濃硝酸を合わせた液体でしか溶けることはない金属です。
また0.5~1ミリで詰め物、かぶせ物の強度も補えます(セラミックスは3ミリ以上の厚みがないと割れます)。ただし、純金(24K)だと柔らかすぎるため、レアメタルとプラチナを混ぜたゴールドの合金が良いと考えています。

院長が25年前にゴールドの詰め物をセットした患者さんが、取れてしまったと来院され、患部をダイアグノデント(虫歯診断装置)で計測したところ、虫歯が全く見られなかったいう症例があります。柔らかさが良い面に働き、日常生活で溶けたセメントの隙間を、嚙み合わせを行っているうちに埋めてくれたことも、その要因ではないかと思います。

また、殺菌効果もあり、お食事をしても味が変わることがないなど、かぶせ物や詰め物で使用する金属で「ゴールド」以上のものは今のところなく、最善の選択ではないかと考えています。

以上のようなことから、当院のかぶせ物、詰め物などの治療では「ゴールド・メタルボンド(※)」を推奨しています。
(※)メタルボンド:中身はゴールドで外から見える部分にのみセラミック(陶器)となっているクラウン(被せ物、差し歯)のこと。見た目がよく変色しません。

根の治療について

根幹治療(歯の神経の治療)は、歯の根の中だけなら数回の消毒で良いのですが、根の先の菌に対しての消毒は無理です。そして、根の先の治療は、保険では歯茎を切るか・抜歯するかの二択となってしまいます。ですが、この保険治療では、治療後2~3年で根の先に膿が発生するケースが多いのです。

このような治療をスタンダードとする日本・歯科医学。これが世界から見て歯科医療後進国となっている所以です。

歯科医療先進国であるスウェーデン・ノルウェーと同レベルの治療を日本で受ける、即ち、歯を残す根の治療を受けるには、国民健康保険では無理だということをどうかご理解ください。

以上に基づき、当院での歯の根の治療は歯科医療先進国の治療を基準とし、根の先の菌に対しての治療は、保険内では実施いたしておりません。歯を残す治療をご希望の場合は、保険外での治療となりますことをご了解ください。

歯は極力、抜かない方が良いと考えます。削る厚みも同様です。薄い方が良いに決まっています。

根の治療

当院の診療コンセプト

OMP歯科・口腔外科・矯正クリニックでは、治療を受ける皆様が、口腔内の健康から体全体の健康を手に入れるお手伝いをさせていただければと切に願い、歯やお口を守ることを最優先する治療を提供してまいります。

歯を残せなかった場合に、インプラントをすれば自分の歯と変わらず、お食事が出来るから、その時に考えたら良いと安易にお考えかも知れませんが、それは間違いです!
私はインプラントで臨床の歯学博士号を受けておりますが、インプラントでは歯根膜が無いために、ご自分の歯とは咬合が違うので、同じようにはならず、埋入した材料も口腔内の酸・アルカリで溶ける為、1度インプラントを行ったら一生大丈夫とは言えないのです。
インプラントの専門家である私ですが、材料学を鑑みて現在はインプラント治療はお薦めしておりません。

以上は、当院の歯科診療コンセプトでもあります。
専門的な言葉もあり、患者様にとってわかりづらいところがあるかしれません。
考え方の根本に、先にも述べたように「歯やお口を守ることを最優先する治療」を目指していることには変わりありませんが、ご不明な点はどうぞ何なりとお問合せください。
OMP歯科・口腔外科・矯正クリニックは、生涯にわたり可能な限りご自身の歯で食事をし、笑顔で過ごせるためのお手伝いをさせていただきたいと思います。

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